2012年9月26日水曜日

くすりをえらぶ時代 ②

◆ TDM (薬物治療モニタリング)



薬物治療モニタリング(TDM) はくすりの追跡調査です。

 

個々の患者の血中薬物濃度を測定し、望ましい有効治療濃度に収まるように用量や用法を個別化する医療技術です。

わかりやすく言うと、くすりの 匙加減(さじかげん) のための調査です。

 

薬をさじ加減するにあたり,客観的根拠として血中薬物濃度を参照することになります。 TDMが臨床的意義を有する前提条件として

 

◆ 信頼できる(簡便な)測定方法が確立されている
 

◆ 薬効・副作用を発現する分子種(新化合物または代謝物)が同定されている
 

◆ 血中濃度と薬効あるいは副作用発現が相関する
 

◆ 有効治療濃度域が 狭い
 

◆ 体内動態の個人差が大きい
 

◆ 種々の要因(肝機能,腎機能,年齢,薬物相互作用など)により体内動態が影響を受ける
 

◆ 投与量と血中濃度が比例せず非線形な薬物動態を示す
 

◆ 副作用が重篤 である。          などがあります。
 

 

TDMの概念は

ジギタリス製剤,免疫抑制薬,抗てんかん薬 を中心として広く医療に定着している。

 

薬を処方するうえで さじ加減は欠かせないが,その科学的根拠を与える検査値として血中薬物濃度の重要性がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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