2012年9月28日金曜日

やっかいな病気 ③


◆ こころの病気



患者にとっても、周囲にとってもやっかいな病気の代表が こころの病気です。それは、病気の型(パターン)が千差万別で、対応のしようがなくなり、疲弊することがあります。



こころの病気や精神病をわかりやすく理解するために、ここでは二つのグループに分けて考えます。一つは、うつ病に代表されるような、気分の変動に問題がある、気分障害のあるグループです。もう一つは、統合失調症に代表される、精神障害のあるグループです。

 

 

うつ病は、最近著しく増えている馴染みのある病気です。こころの風邪というような表現もあります。

しかし、現実には気分の落ち込み(へこみ)から、身体機能の低下、生きる意欲の消失まで、幅広い気分の変動があります。自殺へと向かうこと(自殺念慮や自傷行為)もありますから、決してあなどれない病気です。

 

うつ病では、妄想や幻覚、幻聴などの精神障害や、人格の破壊などはないのが普通です。気分(感情)の変動があり、それをコントロールできないのが、病態の本質です。(後に述べるように)統合失調症では、妄想や幻覚が特徴であり、人格が変わることもよくあります。かつて、精神分裂病と呼ばれたのがこの統合失調症です。

 

現実を判断する能力が損なわれているにも拘わらず、病気であるとの認識(病識)ができないのが、精神病の本態です。







 

0 件のコメント:

コメントを投稿