2017年3月6日月曜日

いたみの 記憶。


いろいろな感情が 湧きあがってくるのが
病人の 特長である。
いたみ いたまれ また 痛み。。。

 その時々の 記憶をたどり
 痛みの記録 をつけるのは
 貴重な 努力 になる。



◆ 痛みの 記憶




私の網膜剥離の手術は三十分程度で終った。が、
やはり痛かった。

術中には 思わず 声を発していた。


翌日の朝は血糖値と血圧の両方が
100を切った。

網膜剥離の手術後は、うつ伏せで最低1週間。
ラジオがないと生きていけない。

それから、糖尿病食でも食べることが生き甲斐。

ラジオ番組では、朗読と深夜の歌番組、
それから、下剋上の日本シリーズを
楽しむことができたのは 幸運。

イヤホンで耳が痛くなったら、
患者学についての思考錯誤をした。

 

患者にとって良い医師とは、どんな人でしょうか。

やはり患者を元気にしてくれる医師です。
患者にとって良い病院とは、落ち着ける環境(アメニテイ)
を提供してくれる場所です。
ルールのある、ルールを守るための
きれいな場所です。



そして、良い患者とはどんな患者でしょうか。

これが私の自問自答でした。

 

私の患者としての仕事は、
窮屈で退屈な時間をしっかりとがまんすること。
それにしっかりと集中できる病院であることが、
良い病院の条件。



患者の技量は、がまんの技量です。
がまんの達人になることです。
治すと言うことは、簡単なことではなく、
忍耐力が居ることです。


自分の好まない事も聞き、
学ばなくてはいけないと思います。

嫌なことをがまんしながら、絶対にあきらめない、
投げ出さない、を目指すのが理想の患者であり、
そんながまんの達人をつくるのが私の患者学です。
それを学んだ実りの秋の日々でした。

(2010年 10月末)

0 件のコメント:

コメントを投稿