2017年3月3日金曜日

いきのびる群人 2017


『生きのびるからだ』 を実践してきた群馬人が、
 
口で絵を描く人 星野富弘 さんである。
星野さんの本は体操事故当時の群馬の大学やその頃の
医療体制を知る資料 にもなる。
 
『新版 愛、深き淵より』は、事故当時の 
克明な闘病記録であり、
看護者(=母)のコメント が付記されている点で、
苦しんでいるのは 患者本人だけでない ことを知らされる。
 
星野さんの場合、大学病院での長期入院を許され、
その間に キリスト教という心の食べ物を得ることになった。
 星野さんの絵や言葉の底にあるもの
たどりついたものが じわりとわかってくる。
 
 
 

芥川賞作家 南木佳士さんは 『阿弥陀堂だより』

を書いている。
山奥で老婆に接した医者(妻)と病人(夫)が

共に癒されていく物語だが、


 


老婆の主食は野沢菜、缶詰、煮込みうどんなどである。

 かんづめはかつて、山村では重要なタンパク源だった。

 食と労が健康を作る。

身の回りの出来ることは全部自分でする、

自給自足型生活である。

 

それは著者南木さん自身が味わった

田舎の生活そのものである。 山の斜面に家が並ぶ。

南木さんは 嬬恋村ご出身で、

本名は霜田(しもだ)さんである。

 

芥川賞受賞作『ダイヤモンドダスト』

に描かれているのも、

素朴な田舎風景である。

美食は何一つない。素食が健康を作っている。

 


   いきのびる ひと とき 

 

癒しによって 人は生きのびる。

その源泉は、 そんなにがんばらない ことである。

 

作家の 南木圭士さん は

ご自身がうつ病(パニック障害) から生還されたあと、

アドバイス風エッセイ集: 『生きのびる からだ』 

『からだのままに』 を書かれている。

 

病気になったら、 そんなにがんばらない!

ということである。

 

同じ長野県の有名な医師鎌田實さんも

『がんばらない』 というベストセラーを書いている。

 

鎌田さんのスタイルも 

そんなにがんばり続けなくてもいいよ、

ということである。

 

鎌田さんにはズバリ 『あきらめない』 というのもある

(病気になってもいきのびることをあきらめない)。

 

がんばらない、 でもあきらめないで まずは 待つ。

流れが変わるときまで あきらめないで

待つ。

 

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