2014年10月29日水曜日

癌代謝シグナル分子の探索研究(1)

癌代謝シグナルの調節分子探索(1)

 

 

癌細胞の過剰な酸化・還元シグナルに対し、

適切な アクセプター(又はドナー) となりうる小分子探索は、

新たな癌化学療法の端緒を拓く。

即ち、過剰な酸化シグナルをクエンチする抗酸化物質と共に 

還元シグナルをもコントロールする小分子の発掘も

重要なプロセスと考えられる。

 

生体酸化シグナルである 活性酸素(ROS)や NO 

に対し還元シグナルとなりうるものは H2S と CO である。

 

 

 

過剰なシグナル分子に対して関与できる

小分子(シグナル)を介在させることができれば 

直ちに癌細胞代謝の簡便な調節を可能にする。

 

還元シグナルである 水素原子(H・)に対し 

直接的な反応性を有する有機小分子は、

適切な構造の不飽和結合化合物であり、

それらはさらに簡単なバイオアッセイや MO計算 により

ロジカルなアプローチと解析が可能である。

 

身近なラジカル反応性の高い化合物を

LUMO係数に注目して選別すると いくつかの環状型ヘテロ環が

有望視された。

 

 

そこでそのようなものの中で 

含窒素・含硫化合物について 

MOアナリシスと癌細胞アッセイを行った結果について報告する。





含硫医薬品や類似の天然生理活性化合物は広く知られているが、
ラジカルアクセプターであり同時にドナーにもなるような 小分子の見極めは
十分ではない。以上の観点から 含硫医薬品の
ラジカルドナー活性に注目したシグナル調節物質の 探索を開始した。




さらに、リファインして頂きますように。
世路志久。

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