135回 薬学会年会@ 神戸
複素環ジェネリック薬の癌代謝調節効果
高崎健康福祉大・薬: 鳥澤保廣,村上孝
同志社大学・脳科学研究所:
徳島大学大学院・薬
群馬大学大学院・理工
【目的】複素環ジェネリック薬には興味あるプレイオトロピック(多面性)効果を有するものが多い。すでに報告したように、キノリン環やロダニン環などの含窒素ヘテロ環系医薬品には、癌代謝と関連するRho/ROCKシグナル伝達系への関与が示唆されている。
(32回メデイシナルケミストリーシンポジウム@神戸:2014)
今回は、複素環ジェネリック薬の代表的な以下の8種の医薬品につき、癌代謝調節効果を解明することを目的とした各種アッセイ、構造活性相関、さらには分子軌道(MO)アナリシスを行い、関連する化合物の癌代謝に対する調節効果を総合的に評価する。
【方法】ジェネリック薬の癌代謝調節効果に関しては以下の2点に注目した。
1.癌細胞増殖効果の有無;
2.癌細胞運動に対する静止効果の有無
特に、癌細胞増殖効果と静止効果において顕著な効果を有するジェネリック薬の発掘を目指し、文献上、代謝系におけるプレイオトリピック効果が知られている次の8品について詳細な検討を行った。
[カンプトテシン(SN-38);モンテルカスト;シロスタゾール;ピオグリタゾン(チアゾリジノン);スタチン;カフェイン;ロダニン;ビグアナイド]
【実験結果と考察】上記ジェネリック薬に於いては、癌代謝に於ける興味深い効果が認められると同時に、各種誘導体間における活性の差異、さらには置換基効果等の構造活性相関(SAR)を議論する知見も得られた。分子軌道(MO)計算によっても、これら活性の違い、化学反応性について論じたい。
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