化学事故 3
KCl事故報道
基本操作を無視した事故例がある。塩化カリウム(KCl)は塩に似た無機化合物で、それ自体では特にどうということのない化合物である。低カリウム血症になった場合、静脈注射によってKCl溶液が注射される。このKCl溶液の注射を任された看護師が起こした事故である。
2002年から2012年の間で,高濃度塩化カリウム製剤の事故は10件以上報道されています.その原因の多くは,「点滴ボトル内に塩化カリウム製剤を混ぜる」ところを,誤って「直接投与」してしまったことによる医療事故でした.高濃度塩化カリウム製剤関連の医療事故をいくつかピックアップし,以下にまとめました.
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事故概要:
報道日 2012.3: 准看護師(23)が,入院中の80代の女性の低カリウム血症に対し,塩化カリウムを希釈するべきところ原液を点滴.4日後に患者は心不全で死亡.准看護師は書類送検された.
報道日 2007.2.: 看護師(22)が入院中の60代の男性患者に誤って塩化カリウム製剤を原液のまま直接静注し,直後に患者が心不全で死亡した.病院はミスを認め遺族に謝罪し,看護師は書類送検された.
報道日 2006.6.24: 主治医が60代の脳梗塞患者に塩化カリウム原液とビタミン剤を混ぜたのち24時間かけて点滴するように看護師(21)に指示したところ塩化カリウム40mLを側管より注入.その直後心停止.蘇生治療を受けたが5時間後心不全にて死亡.病院はミスと死亡との因果関係を認め,謝罪した.看護師は書類送検された.
報道日 2004.4: 塩化カリウムを点滴に混ぜて患者に投与するように指示された女性看護師が,誤って直接静脈内に投与し患者が死亡.
報道日 2002.6.: 「医療ミスで入院患者を死亡させた」と,警察署に届け出があった.死亡したのは60代男性で,点滴容器から体に注入すべき栄養剤の一種「塩化カリウム」を,誤って直接体内に入れたところ,容体が急変して死亡したという.同署は業務上過失致死容疑で職員から事情聴取するなどし,医療ミスの原因や詳しい死因などを調べている.同署は男性の主治医(34)と内科の看護師(21)から,同容疑で事情を聴いている.
今年(14年)11月の新聞にも、全く同じ事故が出ていた。なぜ、同じ事故をくりかえすのだろうか?? 化学の基本を知らないで、薬品をさわってはいけない。濃度というモノサシによって、薬品は毒にも クスリにもなる。事故が起こってからでは 許されない 基本の喪失 である。
返信削除読売新聞記事;
返信削除http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=108646%3Ffrom%3Dfb
殺人看護師@ドイツ=暇つぶし殺人ゲーム??
返信削除http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141128-00050056-yom-int
インスリン看護師事件 というのもしばしば報道される医療現場の犯罪である。
返信削除インシュリンが不要な患者に、故意に大量のインスリンを注射するというのは、
明らかな犯罪行為である。
低血糖を引き起こし、意識混濁に至った最近の事例が今年12月になってやっと
報道されたのだが、事故が起こったのは 今年の4月のことであった。
たとえば 次のようなサイトに詳しく書かれている。
http://breaking-news.jp/2014/12/01/014685
同様な事件は 過去に何度も起こっている。
ただの低血糖で終わった場合は 患者イジメのようなものだが、
患者が死亡するケースもある。
http://tfxklluhpp.jugem.jp/?eid=52
事件当時、インスリンが入れられていた瓶2本が病院からなくなっており、警視庁は、看護師の高柳愛果容疑者(25)(傷害容疑で逮捕)が病院側の管理態勢の甘さをついてインスリンを持ち出した疑いがあるとみて調べている。
返信削除病院によると、インスリンはガラス瓶に入れられ、ナースステーションの薬品棚に保管されていた。棚に鍵はなく、看護師なら誰でも持ち出すことが可能だったという。
棚のインスリンの使用記録はつけておらず、今年4月7日と9日、インスリンが入った瓶2本がなくなっていることが判明したが、最後に持ち出した人物などはわかっていないという。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=109019%3Ffrom%3Dfb
造影剤 誤注射=患者死亡
返信削除http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=109047%3Ffrom%3Dfb